手
手
止まない雨はない。
明けない夜はない。
終わらぬ冬はない。
そんなことは傷を負った本人だって知っています。
縁があるなら、
今、傘に迎えるべきです。
今、灯りを貸すべきです。
今、温かく包むべきです。
でも、トンネルを抜けるには、自分で歩いてもらうしかない。
手助けとは、意味のない慰めの言葉ではなく、文字どおり手を差し伸べることなのだろうと思います。例えば、手を引いて一緒に歩くようなことです。
力添え、後押し、肩入れ、加勢、助太刀、手解き、手引き、どれも口ではなく手ありきです。
助けたい気持ちは、手で伝わる。
それが手伝いなのかも知れません。